病院・クリニックへのテレアポは「次の確認を取る電話」にする

病院・クリニックへのテレアポのトークスクリプトは、商品説明を最初から読み上げる台本ではありません。架電前に施設ごとの仮説を一つ作り、受付では適切な担当領域を確認し、担当者には要件を短く伝えて質問を一つ置くための順序です。最初の電話で確認する内容を、担当者、課題仮説、商談候補日のいずれか一つに絞ると、会話が長くなりません。

受付には担当領域を確認し、担当者には1つの仮説と1つの質問を置く。

断られたときも、反論して会話を延ばすのではなく、時期・担当者不在・現状充足・資料受領など理由を記録し、次に連絡してよい条件を決めます。

架電前に「対象・目的・仮説」を1行で決める

電話をかける前に、施設名と電話番号だけでなく、診療科、施設種別、病床数や医師数、管理者・運営者、診療時間などを確認します。商材に関係する開設年月日、変更理由、変更日、DXや在宅対応などの該当情報も、電話で確かめる仮説を作る材料になります。

この作業の目的は、すべての施設へ同じ説明を繰り返すことではありません。どの施設を優先し、受付にどの担当領域を聞き、担当者へ何を確認するかを先に決めることです。次の項目を確認したら、営業リストのメモ欄に一行で残します。

  • 施設種別と診療科を確認し、提案テーマと優先順位を決める
  • 地域、市区町村、電話番号、ホームページURL、診療時間、休診日を確認し、架電する時間帯を決める
  • 管理者・院長名、開設者・運営者を確認し、最初に聞く役割を決める
  • 開設年月日、変更理由、変更日、DX・在宅など商材に関係する該当情報を確認し、電話で確かめる仮説を一つ記録する
  • 今回の電話目的を「担当者確認」「課題仮説確認」「商談候補日の確認」の一つから選ぶ

たとえば、内科クリニックで予約や受付を支援する商材なら、「診療科と診療時間を踏まえ、受付運用の担当者に現状を聞く」と記録します。施設名や管理者名だけを見て導入意向を決めつけず、電話では仮説を確認する質問にします。

電話で確認する内容は、担当者の確認、課題の仮説確認、商談候補日の確認に分けます。

  • 担当者確認:受付に伝える担当領域を決め、担当者名や部署を聞く
  • 課題仮説確認:施設に関係するテーマを一つ伝え、現在の運用を聞く
  • 商談候補日の確認:課題や検討時期が合いそうな場合だけ、短時間の説明日を提案する

受付では、用件を短く伝えて担当領域を確認する

クリニックでは院長・管理者や事務担当、病院では事務長、医事・総務、情報システムなどが窓口の候補になります。商材によって担当が変わるため、「担当者につないでください」だけで終わらせず、担当領域を示して受付が確認しやすい聞き方にします。

受付向けの基本形は次のとおりです。

お忙しいところ失礼します。○○株式会社の△△と申します。医療機関向けの□□について、導入や運用をご担当の方に2〜3分確認したくお電話しました。こうした件は、院長先生、事務長様、情報システムご担当のどなたが窓口でしょうか。

用件を聞かれた場合は、機能を並べず、何について誰へ確認したいのかを伝えます。

  • 用件を聞かれたとき:「予約・受付業務の□□について、現状を確認したうえでご提案する電話です。まず担当部署だけ教えていただけますか」
  • 営業電話か聞かれたとき:「はい、□□のご提案です。長い説明はしませんので、担当領域だけ確認させていただけますか」
  • 担当者が不在のとき:「承知しました。□□の担当部署と、こちらから改めてお電話して差し支えない時間帯を教えていただけますか」
  • 取り次ぎが難しいとき:「失礼しました。本日はここで終わります。今後の連絡が不要でしたら、その旨を記録して控えます」

取り次ぎ結果にかかわらず、担当部署、担当者名、再連絡の時間帯など、次の架電で使う情報を記録します。個人名を教えてもらえない場合は、担当役割だけでも記録します。

  • 担当部署または担当領域を記録する
  • 担当者名と役職を、伝えられた範囲で記録する
  • 再連絡の可否と、電話してよい時間帯を記録する
  • 受付で伝えた用件と、相手から示された案内を記録する

担当者につながったら、30秒で要件を伝えて質問を1つ置く

担当者との会話では、サービスの全機能を説明するより、施設に合わせた理由を一つ示して現状を聞く順番が有効です。以下の順番で担当者の都合を確認し、要件、仮説、質問、商談候補日の順に話を進めます。

時間を確認する

「○○株式会社の△△です。今、1分ほどよろしいでしょうか」と伝え、難しければその場で終えるか再連絡の時間を聞きます。

要件を一文で伝える

「貴院で案内されている○○に関連して、□□の運用についてご連絡しました」と、確認した対象と提案テーマを一文にします。

仮説を一つ提示する

「○○の場面で担当者の確認作業が増えていないかと考え、実際の運用を一つ伺いたいと思っています」と、断定せずに確認理由を置きます。

現状を一つ聞く

「現在、○○は院内のどの部署が担当されていますか」または「今年度に○○の見直し予定はありますか」のどちらか一つを聞きます。

商談候補日を提案する

課題や検討時期が合いそうなら、「状況に合うかを確認するため、15分ほどご説明できる日程はありますか」と短時間の候補日を提案します。

次の連絡条件を確認する

日程、参加者、確認するテーマを復唱し、見送りなら再連絡の可否と時期を営業記録へ残します。

最初の質問は商材に合わせて変えます。たとえば、次のように担当者が答えやすい業務単位で聞きます。

  • 予約システム・医療DX:「予約受付や問い合わせの処理で、見直したい業務はありますか」
  • 電子カルテ・SaaS:「現在のシステムで、連携や入力に手間がかかる場面はありますか」
  • 医療機器:「該当診療科の設備更新や運用変更を、今後予定されていますか」
  • 人材・業務支援:「○○業務は院内で担当されていますか、外部委託されていますか」

回答が得られたら、相手の言葉を使って提案テーマを一つに絞ります。回答が「特にない」で終わった場合は機能説明を続けず、検討予定の有無だけを確認して、再連絡の可否を記録します。

断り文句には反論せず、理由ごとに次の接点を決める

断りへの切り返しでは、相手の判断を覆そうとするのではなく、再連絡する条件があるか、資料送付だけで終えるか、今後の連絡を控えるかを決めます。次の表で返答、切り返し、次に行う営業動作、記録内容をあらかじめ決めておくと、担当者ごとの対応がぶれません。

相手の返答切り返し次の営業動作残す記録
「間に合っています」「承知しました。現在の方法で運用されているのですね。見直しが起きる時期だけ、差し支えなければ教えていただけますか」時期が示されたら、その前に再架電する。示されなければ現状充足として優先度を下げる。現在の運用、見直し時期、優先度
「必要ありません」「承知しました。今回は失礼します。今後のご連絡が不要でしたら、その旨を記録して控えます」明確に不要と示された施設には再連絡せず、営業対象から外す。不要の意思、確認日、再連絡不要
「今は忙しいです」「失礼しました。こちらから改めます。○曜日の○時台ならお話ししやすいでしょうか」相手が示した時間帯に一度だけ再架電する。忙しい時間帯、再架電日時、用件
「担当者が不在です」「ありがとうございます。□□の担当部署と、こちらから再度お電話して差し支えない時間帯を教えていただけますか」担当部署と時間帯を基に、こちらから再架電する。担当部署、不在状況、再架電日時
「資料だけ送ってください」「承知しました。□□に絞った資料をお送りします。送付後に5分ほど内容を確認するお電話をしてもよろしいでしょうか」送付方法の了承を得たうえで資料を送り、確認電話の日を決める。送付了承、送付方法、資料テーマ、確認日

断りの内容を営業リストやCRMへ残すときは、結果だけでなく次の動作まで入力します。次の項目を埋めれば、再架電する案件と連絡を控える案件を分けられます。

  • 断り理由を「時期」「担当者不在」「現状充足」「資料受領」「連絡不要」などに分類する
  • 相手が使った言葉を短く記録し、推測を事実のように書かない
  • 再連絡の可否と、再架電する具体的な日付・時間帯を記録する
  • 次回に聞く質問を一つ記録する
  • 資料送付の了承、送付方法、送付テーマを記録する

医療機関への案内で避ける表現と確認事項

医療機関向けの業務サービスを案内する電話でも、医療機関の診療内容や治療効果を患者向けに示す資料を使う場合は、表現を事前に確認します。厚生労働省の医療広告ガイドラインは、虚偽、比較優良、誇大な広告、患者の主観に基づく体験談などを禁止事項として示しています。医療機関が特定でき、受診を誘引する資料や説明になる可能性がある場合は、社内の法務・コンプライアンス確認を先に行います。

次のような表現は、電話や提案資料へ入れません。

  • 「必ず患者が増える」「導入すれば治療効果が上がる」など結果を保証する表現
  • 「地域で最高」「No.1」「他院より優れている」など根拠を示せない比較表現
  • 患者の体験談や担当者の印象だけで効果を断定する表現

個人情報保護と業務への配慮の面では、電話中の確認を施設の運用、担当部署、検討時期に限定します。患者名、症状、受診状況などは聞かず、資料を送る場合は送付先、送付方法、相手の了承を確認してから行います。

  • 電話前に、スクリプトと提案資料の断定表現・比較表現を確認する
  • 患者の個人情報や診療内容を営業記録へ入力しない
  • 診療時間・休診日を確認し、受付業務を妨げる時間帯の架電を避ける
  • 長引きそうな場合は説明を止め、再連絡の日時を決める

GasoLeadで架電候補と接触理由を同時に準備する

GasoLeadは、病院・クリニックを地域や市区町村で絞り、施設種別、診療科、電話番号、管理者・開設者、診療時間、医師数などを選んでCSVで取得できるため、営業先を探して転記・整形する準備を短くします。GasoLeadは、候補を同じ項目で見比べ、DXや在宅対応などの公開情報から提案先の優先順位を付ける作業も進めやすくします。

GasoLeadで候補を選ぶときは、電話番号だけでなく、次のように提案テーマと最初の質問を結び付けます。

  • 医療DX・SaaSを提案する場合:DX加算や情報通信機器加算などの該当情報を見て、連携・入力・予約などの運用を聞く
  • 在宅・地域連携を提案する場合:在宅管理加算、退院支援、地域包括ケアなどの該当情報を見て、担当部署と現在の運用を聞く
  • 設備・運用見直しを提案する場合:診療科、病床数、医師数、開設年月日や変更日を見て、設備更新や体制変更の予定を聞く
  • 基本架電を行う場合:電話番号、診療時間、休診日、施設種別を見て、受付へ伝える用件と架電時間を決める

GasoLeadで候補施設を絞り込んでCSVを取得すれば、施設名や電話番号などを自社の営業管理表へ転記する作業を減らせます。取得した一覧には、提案テーマや架電内容を決めるための次の項目を候補ごとに追加します。

  • 優先度と優先理由を記録する
  • 受付に聞く担当領域を記録する
  • 担当者へ伝える仮説を一つ記録する
  • 最初の確認質問を一つ記録する
  • 架電結果、次回日時、再連絡可否を記録する

GasoLeadでは、無料サンプルをプレゼント中です。

まとめ:最初の電話で取る成果を一つに絞る

病院・クリニックへのテレアポは、受付を言い負かす技術ではなく、対象施設に合わせた理由を伝えて担当領域を確認し、担当者の都合に合わせて一つの質問をする営業活動です。断りがあった場合は、理由、次回連絡の可否、確認する質問を営業記録へ残し、再架電するか連絡を控えるかを決めます。

最初に行う営業作業は、対象施設を選び、電話の目的を一つ書き、受付用と担当者用の一文を用意することです。そのうえで、受付から得た担当部署と時間帯を使い、短い要件と確認質問で次の商談候補日へ進めます。