調剤薬局営業のターゲットは「規模・機能・地域・時期」で絞る

調剤薬局は全国に数多く存在するため、薬局名と電話番号だけを集めても、提案先の優先順位や初回接触の理由は決まりません。厚生労働省の令和6年衛生行政報告例では、2024年度末の薬局数は63,203施設です。まず店舗規模と経営形態で決裁ルートを見立て、在宅対応と地域情報で提案テーマを選び、開設時期で導入提案と更新提案を分けます。

店舗を集めるだけでなく、候補ごとに提案テーマと初回質問を決めてから優先順位を付ける。

営業リストには、候補を選んだ理由と次に行う動作まで残してください。候補の抽出、提案内容の決定、初回質問の準備を続けて行うと、架電や訪問へ移りやすくなります。

店舗規模と経営形態で、提案先と決裁ルートを分類する

店舗数や従業員数は、薬局の売上規模を断定するためではなく、商談の単位と提案の広げ方を考えるために使います。開設者・運営者の名称、同一法人が運営する店舗数、常勤・非常勤人数を確認し、店舗への提案か本部への提案かを仮に決めます。

営業上の区分確認する項目優先する提案テーマ最初に聞くこと
単店舗店舗数、開設者・運営者、常勤・非常勤人数、営業時間店舗の日常業務の改善、導入負荷の軽減導入判断は開設者と管理薬剤師のどちらが担当するか
複数店舗を運営する法人同一運営者の店舗数、店舗ごとの人数、連絡先業務手順の共通化、在庫・情報管理、複数店舗への展開まず1店舗で検討するのか、本部で一括して検討するのか
多店舗チェーン運営法人、本部窓口、店舗情報、店舗横断の運用本部管理、データ連携、標準化、段階的な全店導入商談窓口は本部か店舗か、試行店舗を置けるか

単店舗なら店舗責任者へ業務上の負担を聞き、複数店舗なら本部と店舗のどちらに課題があるかを分けて質問します。従業員数が多い候補を一律に優先するのではなく、自社商材が減らせる作業と決裁単位が合う候補から架電してください。

在宅対応の表示から提案テーマと質問を決める

在宅対応の有無は、単なる分類項目ではなく、提案する作業を選ぶための材料です。国立長寿医療研究センターの在宅患者訪問薬剤管理指導ガイドでも、在宅での薬学的管理では情報収集と多職種間の双方向の情報共有が重視されています。自社商材が在宅業務に関係するなら、在宅対応の表示がある薬局を優先し、記録・連携・訪問準備など具体的な作業へ提案を絞ります。

在宅対応の候補を絞り、提案テーマと初回質問を決めるために、次の項目を確認して営業リストへ記録します。

  • 在宅対応・在宅管理加算の該当有無を記録する
  • 無菌調剤・在宅麻薬・中心静脈栄養など、商材と関係する機能を記録する
  • 常勤・非常勤人数と営業時間を記録する
  • 在宅業務の効率化、連携、記録、調剤体制から提案テーマを一つ選ぶ
  • 月間の訪問件数と個人宅・施設の構成を初回質問にする
  • 回答、担当者、次回アクションを営業メモに残す

たとえば在宅関連の表示があり、複数の薬剤師が勤務する薬局には、訪問業務の記録や多職種との連携を扱う商材を提案テーマにします。初回は「在宅訪問で、記録・連携・薬剤準備のうち、最も時間がかかっている作業はどれですか」と聞くと、機能表示を実際の課題へつなげられます。無菌調剤や在宅麻薬の情報がある場合は、対応体制に関わる商材かどうかを確認し、関係しない商材なら店舗規模や地域の条件を優先してください。

地域情報で接触理由を作り、訪問順を決める

地域は営業範囲を決めるだけでなく、薬局の機能と結び付けて連絡理由を組み立てる材料にもなります。2024年度末の人口10万人あたりの薬局数は全国で51.1施設で、都道府県別では佐賀県65.1、沖縄県39.4など差があります。地域別の候補数を把握したうえで、重点市区町村と商材に関係する医療・介護の状況を確認します。

次の順番で地域条件を整理すると、候補を並べるだけで終わらず、訪問や架電の順序を決められます。

営業エリアを決める

対応できる都道府県、市区町村、訪問可能な距離を先に決め、対象外の候補を営業リストへ混在させないようにします。

候補を市区町村に分ける

同じ地域の薬局をまとめ、候補数と移動効率を見ながら、架電日や訪問日を組みます。

周辺需要を照合する

自治体の人口統計、在宅医療・介護に関する資料、周辺医療機関の所在地などを候補の商圏と照合します。

接触理由を一文にする

地域の状況と薬局の機能から、自社商材が解決する作業を一つ選び、連絡理由として営業メモへ書きます。

営業順を決める

商材との適合度、重点地域、開設時期、連絡先の利用時間を見て、先に連絡する候補を決めます。

営業メモには、市区町村、照合した地域情報、接触理由、推奨する連絡方法、訪問順を残します。たとえば「〇〇市で在宅医療関連の資料を確認し、在宅業務の記録を効率化する提案で連絡」と書けば、担当者が同じ理由で電話を始められます。人口あたりの薬局数は候補数や訪問効率を見積もる材料として使い、提案理由は周辺の医療・介護の状況と候補薬局の機能から作ってください。

開設時期で導入提案と更新提案を分ける

開設年月日、保険薬局の指定日、変更日を同じ日付として扱わないことが重要です。薬局開設の許可と保険薬局の指定は別の手続きであるため、営業リストでは日付の項目名をそのまま残します。開設後の運営情報や変更理由、現在の運営状態も合わせると、今連絡する理由を作りやすくなります。

確認した情報営業上の優先仮説提案テーマ初回に聞くこと
直近の開設年月日開局後の初期運用を整える時期開局時の機器・システム・業務支援、初期導入運用開始時期と導入判断者は決まっているか
開設後一定期間が経過し、状態が現存現行業務の改善や更新を検討する候補更新・切替、業務効率化、既存運用の見直し現在の方法で負担が大きい作業と更新予定は何か
変更日と変更理由に新規・交代などの変化がある運営体制や担当者が変わった可能性を確認する候補責任者交代後の運用見直し、店舗・本部間の整理現在の担当者と、導入判断を行う部署はどこか

開設直後の候補には、日付を伝えるだけでなく、導入の時期と担当者を聞きます。電話では、次のように確認した対象と提案理由を一文で伝えます。

「○○薬局の開設時期と運営情報を確認し、開局時の[商材名]導入に関するご提案でご連絡しました。現在、導入担当者様と運用開始時期はお決まりでしょうか」

運営中の候補には、現在の方法と更新予定を聞いてから提案します。

「○○薬局の現在の運営体制を確認し、[商材名]の更新・運用改善に関するご提案でご連絡しました。現在お使いの方法で、見直したい作業はありますか」

開設年月日が新しくても、商材が未導入だと決めつけず、現在の利用状況を質問します。逆に、既存薬局でも変更日や運営者の変化があれば、更新提案の候補として優先順位を上げられます。

営業リストに優先度・提案テーマ・初回質問を残す

候補は、営業担当者がどこから連絡するかを決めるために採点します。次の4軸を各0〜2点で採点し、合計点に応じて連絡順を分けます。

採点軸2点1点0点
規模・経営形態商材の決裁単位と合う合いそうだが確認が必要商材の対象外
在宅・機能商材と関係する機能がある関係を確認中提案対象外
地域重点市区町村にある対応可能エリアにある営業対象外
開設・変更時期初期導入や更新の提案時期に合う時期を初回に確認する優先時期から外れる
  • 6〜8点:A候補として、営業時間内に架電し、担当者と商談時期を確認する
  • 3〜5点:B候補として、地域ごとにまとめ、提案資料と質問をそろえて連絡する
  • 0〜2点:C候補として、商材との適合条件を追加で確認してから次の営業対象を決める

候補を絞り、提案と次回連絡につなげるため、営業リストには次の項目を一行ずつ記録します。

  • 施設名、所在地、市区町村、電話番号、FAX番号、営業時間
  • 店舗数、開設者・運営者、常勤人数、非常勤人数
  • 在宅対応、在宅管理加算、無菌調剤、在宅麻薬などの該当情報
  • 開設年月日、保険薬局の指定日、変更理由、変更日、現在の状態
  • 優先度、優先した理由、提案テーマ
  • 初回質問、担当者、連絡結果、次回アクション

これらを記録しておけば、担当者が電話のたびに薬局情報を探し直す必要がなくなり、候補選定から提案、次回連絡の記録まで同じリストで進められます。

GasoLeadで候補抽出から接触準備まで進める

GasoLeadは、全国から市区町村まで地域を指定し、在宅対応や高度調剤の状況から薬局を比較し、電話・FAX・管理者・開設者・運営者・営業時間・従業員数など、営業に使う項目を選んでCSVで取得できます。全国の薬局・調剤薬局営業リストを使えば、候補を探す作業、複数のページを見て転記・整形する作業、連絡先と提案材料をそろえる作業を減らせます。

商材ごとに使う項目を選び、架電先や訪問先の抽出、提案テーマの決定に役立てます。

  • 営業基本:電話・FAX・管理薬剤師・開設者・運営者・営業時間・従業員数を使い、架電・FAX・訪問先をまとめる
  • 在宅・高度調剤:在宅対応、無菌調剤、在宅麻薬などを使い、在宅業務の支援や連携に関する商材の候補を選ぶ
  • 在庫・卸営業:医薬品や在庫管理に関係する項目を使い、在庫・発注・卸営業の提案先を選ぶ

GasoLeadは、地域と営業目的を指定して候補を抽出するため、営業先を探して店舗規模、在宅対応、開設時期を集める手間を減らし、候補を見比べられます。取得したCSVの各候補へ、この記事で決めた優先度、提案テーマ、初回質問、次回アクションを追記すれば、候補探しから架電・訪問準備へ進めます。

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まとめ

調剤薬局営業では、店舗数と運営者から決裁ルートを見立て、在宅対応と地域情報から提案理由を作り、開設・変更時期から導入提案か更新提案かを分けます。最初に行う作業は、自社商材の適合条件を一文で決め、対象地域を選ぶことです。その後、候補ごとに提案テーマ、初回質問、優先度、次回アクションを営業リストへ記録し、A候補から連絡してください。